
もっち
- 関東大手SIer勤務
- 10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー
以下3点について、ブログで役立つ情報を発信
- インフラ技術・システム運用
- キャリア・マネジメント
- エンジニア実務・仕事術


もっち
以下3点について、ブログで役立つ情報を発信
みなさんはシステムの設計書というと何を思い浮かべますか?
ソフトウェアのインストール情報や複雑なパラメータなどが詳細に記載されたドキュメントを想像するのではないでしょうか。
例えば建物の設計図など、設計書というと詳細な情報が記載されている書類というイメージがあると思います。たしかに、実際のサーバなどに設定されたパラメータについてもドキュメントで管理していますが、もう一つ、重要なドキュメントがあります。
それは、そもそもシステムの構築方針や制限事項などが記載されている「基本設計書」です。
今回は、設計の第一段階である「基本設計書」について、その重要性と決めるべきポイントを解説します。
この記事の想定読者
この記事を読むことでのメリット
はじめて設計書を読む場合に気をつけること、システムの詳細な設定を記載した詳細設定書に興味のある方は、以下の記事もチェックしてみてください。


インフラ構築における設計書は、建築でいうところの「設計図」です。
もし設計図なしに家を建て始めたら、途中で「やっぱりトイレはここがいい」「実は3階建てにしたかった」と言われても、土台から作り直すことになり(手戻り)、莫大な時間とコストが無駄になります。
インフラも同じことが言えます。設計書がないと以下のようなトラブルが必ず起きます。
これらを防ぐために、まずは「どんなインフラを作るのか」という方針を文書化して合意を得る必要があります。それが基本設計の役割なのです。
基本設計の主な目的は、「顧客や他チーム(アプリ開発者など)と、インフラの完成イメージを握ること」です。
ここでは「IPアドレスを何にするか」といった細かい数字はまだ必要ありません。それよりも「クラウドを使うのか」「絶対に止めてはいけないのか」といった、システムの骨格を決めていきます。
一般的に、基本設計書には以下の要素が含まれます。
オンプレミスかクラウドかといった基盤の選定と、ネットワークの論理構成を定義します。
システムがどれだけ止まらずに動くか、そして災害時にどう対応するかを定義します。ここで重要な指標となるのが RTO と RPO です。
データの「最後の砦」をどう守るかの方針を決めます。
トラブル時の原因究明や、不正アクセスの証拠(監査)として、ログをどう扱うかを決めます。
「正常に動いていること」をどう確認し、異常をどう検知するかを定義します。
サーバー、ネットワーク機器、ストレージが、論理的にどう繋がっているかを示す図です。これが「設計書の顔」となり、関係者全員が同じ完成イメージを持つための重要な地図になります。
ここが重要なポイントですが、基本設計書の主な読者は「構築担当者だけではない」ということです。
そのため、専門用語ばかりを羅列するのではなく、「なぜこの構成にしたのか」という理由・意図を論理的に説明することが求められます。
基本設計は、技術的な作業というよりも、関係者全員の「認識のズレをなくす作業」です。
強固な「骨格(基本設計)」があって初めて、その後の具体的な「数値(詳細設計)」が決まります。まずは「何を作るべきか」という全体像をドキュメントに落とし込むことから始めましょう。
インフラエンジニアについて、興味はありませんか。インフラエンジニアの一日の流れに興味のある方は、以下の記事もチェックしてみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!