仕事が多すぎて「思考停止」になったあなたへ。1分間の「書き出し」が未来を変える理由

もっち

  • 関東大手SIer勤務
  • 10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー

以下3点について、ブログで役立つ情報を発信

  1. インフラ技術・システム運用
  2. キャリア・マネジメント
  3. エンジニア実務・仕事術

「何から手をつければいいのか、もうわからない……」 「次から次へと仕事が降ってきて、頭が真っ白になる」

新しい環境に飛び込んだ新社会人の方や、転職して間もない時期、私たちはしばしばこのような「思考停止」の状態に陥ります。覚えなければならない業務フロー、専門用語の嵐、山のようなタスク、そして少しずつ積み重なる人間関係への緊張感など。

頑張ろうという意欲がある人ほど、すべてを完璧にこなそうとして、脳のキャパシティを超えてしまいがちです。

実は、そんな「どうしようもない状態」から一瞬で抜け出し、進むべき道を見つける魔法のような方法があります。それは、「今の気持ちをただ紙に書き出すこと」。たったこれだけのことが劇的な効果を生むのです。

今回は、心理学的にも効果が実証されている「エクスプレッシブ・ライティング」の力と、多くのシステムトラブルによって、私自身が思考停止に陥った際、ピンチを救われた経験をお伝えします。

この記事の想定読者

  • タスクが積み上がってなかなか減らない
  • タスクが多すぎて、何も考えられなくなる

この記事を読むことでのメリット

  • 自分の気持ちの整理の仕方が理解できる
  • 気持ちを吐き出すことで、メンタルを維持できる

そもそもタスクが多すぎる方、自分のタスクでないものまで背負い込んでいませんか。「課題の分離」という考え方を知って、背負っている荷物をおろしましょう。興味のある方は、以下の記事もチェックしてみてください。

目次

なぜ「書く」だけで悩みは消えていくのか

私たちの脳は、一度に処理できる情報の量に限りがあります。ITの世界で言えば、脳は「メモリ」のようなものです。

「あのメール返さなきゃ」「午後の会議の準備は?」「先輩に怒られたらどうしよう」……。こうした悩みや未完了のタスクを頭の中に留めておくだけで、脳のメモリはどんどん消費されていきます。その結果、本来使うべき「課題を解決するための思考力」に割く脳のリソースがなくなってしまうのです。これが「思考停止」の正体です。

ここで有効なのが、心理学者のジェームズ・ペネベーカー教授が提唱した「エクスプレッシブ・ライティング」です。

自分の感情や抱えている問題をすべて紙に書き出すことで、脳内のデータが「外部ストレージ」に移されます。すると、脳のメモリに空きができ、客観的に自分を見つめる余裕が生まれます。

「書く」ことは、いわば脳のデトックスなのです。

【体験談】システム障害の闇の中で私を救った「1枚の紙」

インフラエンジニアとして働いていると、避けては通れないのが「システム障害」です。

過去、私の体験となりますが、ある時、大規模なシステムトラブルが発生しました。画面には解読不能な大量のログが流れ続け、ベンダーからは専門用語だらけの回答や、いくつもの改善案が矢継ぎ早に届いてきました。横では上司が「復旧の目処はまだか?」とプレッシャーをかけてくる状況も重なり、私は思考停止に陥ってしまいました。

焦れば焦るほど、何を確認すべきか優先順位がわからなくなり、思考停止の結果、時間だけが過ぎて行く・・・。そんな最悪の状況でした。

「このままでは、まずい!」

そう感じた私は、一旦キーボードから手を離し、そばにあった裏紙を手に取りました。そして、今感じていることをそのまま殴り書きしたのです。

  • 「ログが多すぎて意味不明。パニックだ」
  • 「上司の視線が怖い」
  • 「ベンダーの言っていることが理解できない自分が情けない」
  • 「とにかく、この状況から逃げ出したい」

誰に見せるわけでもない、ドロドロとした感情を1分間、ひたすら紙にペンで書き殴りました。

すると不思議なことに、最後の一句を書き終えた瞬間、スーッと霧が晴れるように心が軽くなるのを感じました。紙にひたすら自分の感情を書き、その書いた文字を目から再度見ることで、自分の感情を客観的に見つめることが出来たのです。

「ああ、自分は今、理解できないことに恐怖を感じているだけなんだな」と。

冷静さを取り戻した私は、さらに別の紙を取り出し、こう書きました。 「で、今、一番解決しなきゃいけないことは何?」

そこから、「まずはベンダーの提案Aの単語を調べる」「ログを特定のキーワードで絞り込む」といった具体的なアクションが、スルスルと浮かんできました。書くことで、感情の渦から抜け出し、問題解決のスタートラインに再び立つことができたのです。

心のモヤモヤを「課題」に変えるステップ

感情を吐き出した後は、自然と「解決策」が見えてくるようになります。 例えば、以下のような変化が起こります。

  • ビフォー: 「仕事が多すぎて終わらない、もう無理だ」
  • アフター: 「実は、Aさんの資料作成に時間がかかりすぎているのが原因だ。まずは書き方を相談してみよう」

悩みは、今自分が抱えている問題の正体が見えないから怖いのです。紙の上に書き出して問題を「見える化」してしまえば、それはもはや、「解決すべきひとつの課題」となり、冷静に解決方法に思考を巡らせることができるようになります。

今日からできる!1分間「脳内デトックス」のやり方

「書くことが大事なのはわかったけれど、難しそうだな」と感じる必要はありません。 まずは今日、このブログを読み終えた直後に、以下の手順を試してみてください。

  1. タイマーを1分セットする: 短時間で集中するのがコツです。
  2. 何でもいいから書く: 字の綺麗さ、文法、敬語などは一切無視し、悪口でも弱音でも心の底にある言葉をそのまま出してください。書いた紙は誰にも見せる必要はありません。
  3. 紙でもデジタルでもOK: 最初は「手を動かす感触」がある紙とペンがおすすめですが、スマホのメモ帳でも効果はあります。

まとめ:まずは一度、紙とペンを手に持って、試してみてほしい

新社会人や新しい職場での生活は、ただでさえエネルギーを消耗するものです。「悩んでいる」ということは、それだけあなたが「今の仕事に向き合おうとしている」証拠でもあります。

自分を責める前に、その重すぎる荷物を、一旦紙の上に置いてみませんか?

たった1分の時間だけでもペンを持って、今の気持ちを書き出す。 その小さなアクションが、あなたの明日を驚くほど軽くしてくれるはずです。

今すぐそばにある紙とペンを手に取り、あなたの「書く」という一歩を、まずは試してみてください。


「書き出し」によって状況や感情を整理したら、次はタスクに優先順位をつけましょう。興味のある方は、以下の記事もチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

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・関東大手SIer勤務
・10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー

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