リーダーの壁「自分でやったほうが早い」を突破する3ステップ チームの出力を最大化するマネジメント論

もっち

  • 関東大手SIer勤務
  • 10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー

以下3点について、ブログで役立つ情報を発信

  1. インフラ技術・システム運用
  2. キャリア・マネジメント
  3. エンジニア実務・仕事術

エンジニアとして現場を支えてきたあなたがリーダーになったとき、最初にぶつかるのが「自分でやったほうが早い」という壁です。

「メンバーに任せるより、自分が手を動かしたほうが正確だし、説明する時間も省ける」

特に10システム、200台規模のサーバを預かるような責任の重い現場では、この思考は一見「正解」に見えます。しかし、18年間インフラ運用の現場に身を置いてきた私は、断言します。この「目先の効率」を優先し続ける限り、リーダーとしてのあなたの価値は頭打ちになり、チームはやがて崩壊します。

この記事では、プレイヤーからリーダーへのマインドセットの切り替え方と、明日から使える「任せるための論理的な手法」を解説します。この記事を読み終える頃には、あなたは「孤独なヒーロー」を卒業し、チームで成果を出す「真のリーダー」への一歩を踏み出しているはずです。

この記事の想定読者

  • メンバーへの仕事の任せ方に迷っている
  • チームとして最大限の力を発揮できる方法論を知りたい

この記事を読むことでのメリット

  • 仕事をメンバーに任せる意味を理解できる
  • どのような方針でメンバーに仕事を任せればよいか理解できる
目次

なぜ「自分でやったほうが早い」は論理的に「不正解」なのか

リーダーが作業を抱え込むことは、個人の効率を上げてもチーム全体としての成果の質を著しく下げます。その理由は以下の3つのリスクにあります。

  • リーダーが「最大のボトルネック」になる: すべての判断と作業があなたに集中すると、あなたが会議に出ている間、すべての進捗が止まります。
  • 属人化のリスク: 「あなたしか触れない設定」が増えるほど、システムのリスクは高まります。あなたが不在の際に障害が起きれば、サービスは沈黙します。
  • メンバーの機会損失: 「任されない=信頼されていない」と感じた優秀なメンバーほど、モチベーションを失い、チームを去っていきます。

かつての私は、技術への自信から「正論」でメンバーを追い詰め、結果として猛烈な孤独とチームの停滞を招きました。その時の手痛い教訓は、こちらのNoteに詳しく綴っています。

突破口:リーダーの評価軸を「自分の成果」から「チームの出力」へ

壁を壊すために必要なのは、評価の再定義です。

  • プレイヤー: 自分が100点の作業をすることに価値がある。
  • リーダー: 70点のメンバー3人を動かし、合計210点の成果を出すことに価値がある。

あなたが30分で終わる作業を、2時間かけてメンバーに教えるのは「無駄」ではありません。それは、「将来、その作業から自分が解放されるための投資」です。

実践:チームにミッションを完遂させる3つのステップ

感情論ではなく、具体的な仕組みとして「任せる」ためのステップを紹介します。

Step 1:作業ではなく「ミッション(背景とゴール)」を渡す

「このコマンドを叩いて」という指示は、相手を単なる「作業の手」として扱うことです。 そうではなく、「なぜこの作業が必要なのか(背景)」と「最終的にどういう状態になれば成功か(ゴール)」を言語化して伝えます。背景を理解したメンバーは、自ら考えて動く「当事者」へと変わります。

Step 2:「判断基準(ロジック)」を共有する

メンバーから相談を受けた際、答えを即答してはいけません。 「私は〇〇という理由で、A案を選んだ」という判断基準をセットで伝えます。この「判断基準のストック」がメンバーの中に貯まっていくことで、リーダーが不在でもチームが自律的に動けるようになります。

Step 3:「最終責任」をリーダーが引き受ける

任せるとは、責任を押し付けることではありません。 「やり方は任せる。ただし、最後は自分が責任を取る」という姿勢を明確に示します。メンバーが「失敗してもリーダーがフォローしてくれる」という心理的安全性を感じたとき、チームのパフォーマンスは最大化されます。

まとめ:技術を「価値」に変えるのがリーダーの仕事

「自分でやったほうが早い」という誘惑は、リーダーであり続ける限り、常に付きまといます。しかし、インフラ運用の本質は、エンドユーザーに価値を届け続けることであり、そのためには個人の限界を超えるチーム作りが不可欠です。

リーダーの技術力は、自分でコマンドを叩くためではなく、チームが正しい方向に進むための「判断」と、失敗を恐れず挑戦させるための「盾」として使ってください。

【今日からできるアクション】 今週抱えているタスクの中から、30分以内に説明できるものを1つ選び、メンバーに「背景」を添えて任せてみましょう。それが、あなたのリーダーとしての市場価値を高める第一歩になります。

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この記事を書いた人

もっちのアバター もっち インフラエンジニア/サービスマネージャ

・関東大手SIer勤務
・10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー

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2.キャリア・マネジメント
3.エンジニア実務・仕事術

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