
もっち
- 関東大手SIer勤務
- 10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー
以下3点について、ブログで役立つ情報を発信
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もっち
以下3点について、ブログで役立つ情報を発信
ネットワークのトラブル対応で、端末のIPアドレスが「169.254.x.x」になっているのを見て絶望したことはありませんか?あるいは、突然の「IP衝突」で通信が不安定になり、原因究明に追われたことは?
これらはすべて、DHCPの挙動をパケットレベルで理解していれば、迅速に切り分けができる事象です。今回は、DHCPの正常なプロセス(DORA)から、実務を揺るがす異常系のパターンまで、18年の現場経験を凝縮して解説します。
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DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、デバイスにIPアドレスやサブネットマスクなどの情報を「自動的に貸し出す」仕組みです。
手動設定(スタティック)による管理コストや設定ミスを防ぎ、限られたIPアドレスを効率よく使い回すために不可欠です。インフラエンジニアとして意識すべきは、これが「配布」ではなく「期限付きのリース(貸し出し)」であるという点です。
DHCPの基本は、4つのパケットによるキャッチボールです。頭文字を取ってDORA(ドラ)と呼ばれます。
| 順 | パケット名 | 通信方式 | 送信元IP | 宛先IP | 役割 |
| 1 | DHCP Discover | ブロードキャスト | 0.0.0.0 | 255.255.255.255 | サーバの探索 |
| 2 | DHCP Offer | ユニ/ブロード | サーバIP | クライアント候補IP | IPアドレス候補の提示 |
| 3 | DHCP Request | ブロードキャスト | 0.0.0.0 | 255.255.255.255 | 正式な利用要求(選んだサーバを明示) |
| 4 | DHCP ACK | ユニ/ブロード | サーバIP | クライアント候補IP | 設定確定(リース期間やGW等の配布) |
トラブルシューティングで最も重要な「正常ルートからの逸脱」パターンを解説します。
DHCP Discoverを投げてもOfferが返ってこない場合、Windows OS等は自分自身でIPを設定します。これがAPIPA(Automatic Private IP Addressing)、通称「169.254.x.x」です。
サーバがACKを出した直後、クライアントはARPを飛ばして、そのIPが他で使われていないか自らチェックします。
「座席数分はプールがあるはず」という設計が、一人でPC・スマホ・タブレットの3台を繋ぐスタイルによって崩壊。新規PCが一切繋がらなくなる事態に。
「特定の部署だけインターネットが繋がらない」という申告。調査すると、社員が勝手に繋いだ市販Wi-FiルータがDHCPをバラ撒いていました。
DHCPは便利な自動化ですが、その安定性は「リース期間」の設計で決まります。
「169.254.x.x」や「IP衝突」の裏にあるパケットの動きが見えるようになれば、あなたのトラブル対応スピードは格段に上がります。

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