
もっち
大手SIerに18年勤務。オンプレ・クラウド計200台規模の大規模インフラ(10システム)を統括する現役のサービスマネージャーです。
システム運用・インフラ技術、マインドセット、キャリア戦略など、現場で役立つ情報を若手エンジニアへ向けて発信中。


もっち
大手SIerに18年勤務。オンプレ・クラウド計200台規模の大規模インフラ(10システム)を統括する現役のサービスマネージャーです。
システム運用・インフラ技術、マインドセット、キャリア戦略など、現場で役立つ情報を若手エンジニアへ向けて発信中。
エンジニアとしてキャリアを歩む中で、私たちは日々新しい技術を追い求めます。複雑なアーキテクチャを理解し、洗練されたコードを書く。それはプロとして当然の研鑽であり、素晴らしいことです。
しかし、現場でこんな場面に遭遇したことはないでしょうか。 「あの人は技術的に誰よりも詳しいはずなのに、なぜかプロジェクトが進まない。むしろ、彼がいることでチームが停滞している……」
今回は、技術力という「個人の力」が、コミュニケーションという「チームの接点」を欠いたときに何が起きるのか。そして、私たちが目指すべき「プロの姿」について考えてみたいと思います。
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この記事を書くにあたって私の原体験となった出来事をNote記事に書いています。よかったらこちらも見てみてください。

若手エンジニアに常に意識してほしいのは、「技術はあくまで手段であり、目的はユーザーに価値を提供することである」という点です。
どれだけ美しい設計をしても、それがサービスとしてリリースされ、誰かの役に立たなければ、ビジネスとしての価値は生まれません。個人として高いパフォーマンスを出すことだけを求めるのではなく、「チームとして最大限の出力を出すにはどうすればよいか」をメンバーの一員として常に頭に入れておく必要があります。
かつて、インフラ構成に非常に精通したエンジニアがいました。 彼は打ち合わせのたびに、教科書通りの「あるべき論」を説きましたが、そこには決定的なものが欠けていました。それは、「このプロジェクトを期限内に着地させる」という当事者意識です。
厳しい言い方ですが、完遂させられない正論は無価値です。 現場は常に、予算・納期・技術的負債といった制約の中にあります。理想を語ってプロジェクトを停滞させるより、現実的な最適解を見出し、泥臭くても完遂させることの方が、はるかに高い価値を提供できていると言えます。
そのエンジニアは、自分は手を動かさず、安全な場所から「ここがダメだ」と批評するだけでした。さらに、質問をしても「なぜこんなこともわからないのか」という態度を取る。
こうなると、チームメンバーは彼に聞くことを諦めます。 心理的安全性が失われ、情報の断絶が起き、本来防げたはずのミスや遅延が積み重なっていきました。 最悪だったのはプロジェクト終盤。彼は自分の担当分だけを終わらせて離脱しましたが、連携不足ゆえにインターフェース部分でエラーが多発。結局、残されたメンバーに膨大な手戻りが発生したのです。
批判はするが対策案は出さない。失敗した後で「実はこう思っていた」と正論を言う。こうした「責任を取らない評論家」は、チームにとって害にしかなりません。
実業家として責任を引き受けるとき、避けて通れないのがリーダーシップの問題です。単なる技術の追求だけに終わらず、チームを勝たせるために必要な資質とは何かを以下の記事で整理しています。

理想を振りかざしたくなる気持ちは分かります。しかし、仕事においては常に「自分に配られた環境という手札」をもとに戦うしかありません。
これらを嘆いても現実は変わりません。プロとは、その限られた手札の中で、チーム全員の力を合わせて「最高の結果」を導き出せる人を指します。
技術は教えればすぐに身につきます。しかし、仕事に対する誠実な姿勢や、周囲と協力しようとする愛想、チームを完遂へと導く責任感は、一朝一夕には身につきません。だからこそ、現場では「技術力」以上に、「チームを大切にする姿勢」が選ばれるのです。
評論家の椅子を捨てて実戦のフィールドに立ち続けることは、エンジニアとしての市場価値を飛躍させる唯一の道です。そして、その道を突き進んだ先には、必ず「マネジメント」という新しいステージが待っています。
技術一本で歩んできたプロが、リーダーとして直面する特有の苦悩と、その壁をどう乗り越えていくべきか。実戦者として次の高みを目指す方に、ぜひ知っておいてほしい現実があります。
以下の記事に詳細が記載されていますので、よかったら見てみてください。

どれだけ優れたエンジン(技術)を持っていても、タイヤ(人間関係・姿勢)がパンクしていれば、車は一歩も前に進めません。
あなたの持つ素晴らしい技術が、チームの助けとなり、確かな価値としてデプロイされるために。まずは「評論家」ではなく、現場を動かし結果を出す「実業家」としての一歩を踏み出してみませんか。
評論家の椅子を捨て、実戦のフィールドに立つ。その決断が、10年後のキャリアに決定的な差をつけます。私自身、18年の現場経験の中で見てきた『強いエンジニア』は皆、泥臭く手を動かす実戦者でした。これからの時代を生き抜くための具体的なキャリア戦略もあわせて確認してみてください。

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