新天地で「背負いすぎてしまう」あなたへ。人間関係が劇的に軽くなる『課題の分離』という魔法

もっち

  • 関東大手SIer勤務
  • 10システム、仮想サーバ約200台の基幹系システムが稼働する仮想化基盤のインフラ運用リーダー

以下3点について、ブログで役立つ情報を発信

  1. インフラ技術・システム運用
  2. キャリア・マネジメント
  3. エンジニア実務・仕事術

新しい環境、新しい役職。 期待と不安が入り混じる季節、あなたは今、少し「重荷」を感じていませんか?

「リーダーとして、メンバー全員のモチベーションを上げなければ」 「新入社員として、上司に『使えない』と思われないようにしなければ」

責任感が強く、優しいあなたほど、見えないリュックサックに石を詰め込みすぎてしまいます。今日は、そのリュックを少し軽くするための、アドラー心理学の最強のツール「課題の分離」についてお話ししましょう。

これは冷たい切り捨ての理論ではありません。あなたがあなたらしく、健全に仕事をするための「境界線の引き方」の技術です。

明日から職場へ向かう足取りを軽くするために、少しだけ時間をとって、一緒に考えてみませんか?

この記事の想定読者

  • 人間関係などで悩みが多い
  • 色々な悩みを抱えて前向きになれない

この記事を読むことでのメリット

  • 悩みを抱え込まなくて良いという考え方が身につく
  • 「課題の分離」という考え方で前向きになれる

疲れている方は、そもそも睡眠が足りていない可能性もあります。睡眠の重要性についても考えてみましょう。以下の記事もチェックしてみてください。

目次

なぜ、私たちはこんなに疲れてしまうのか

職場での悩みのほとんどは「人間関係」だと言われます。では、なぜ人間関係はこうも私たちを疲弊させるのでしょうか。

それは、私たちが無意識のうちに**「他人の人生(課題)」まで生きようとしているから**です。

他人がどう思うか、他人がどう行動するか。 本来、自分にはコントロールできない領域にまで土足で踏み込んだり、逆に踏み込まれたりしている状態。これがストレスの正体です。

「課題の分離」とは、シンプルにこう問うことです。

「その選択の結果、最終的に責任を引き受けるのは誰か?」

もしそれが「相手」なら、それは「相手の課題」です。そこに悩むのはやめましょう。あなたが背負うべきは「あなたの課題」だけでいいのです。

具体的なシーンで見ていきましょう。

ケース1:新任リーダー・管理職のあなたへ

~「部下の機嫌」まで背負っていませんか?~

あなたが新しいチームのリーダーになり、メンバーに業務の改善点を指摘したとします。しかし、相手は明らかに不服そうな顔をして、その後の態度もそっけない。

あなたは家に帰っても悩みます。 「言い方がきつかったかな」 「嫌われたかもしれない」 「どうすれば彼らがやる気を出してくれるんだろう」

ここでストップです。さあ、分離しましょう。

  • あなたの課題: 誠意を持って改善点を伝え、働きやすい環境を整えること。
  • 相手の課題: その指摘をどう受け止め、どう感情処理し、やる気を出すか(出さないか)。

相手が不機嫌になるのは、相手が選んだ反応です。相手の感情の責任まで、あなたが取る必要はありません。

「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」というイギリスのことわざがあります。あなたは最高の水辺(環境・指導)まで連れて行けばいいのです。そこで水を飲むかどうかまで管理しようとすると、それは「支配」になり、お互いが苦しくなります。

「私はやるべきことをやった。あとは彼がどう成長するか見守ろう(信頼しよう)」 そう割り切ることは、冷たさではなく、相手の自律性を信じる「温かい信頼」なのです。

ケース2:新入社員・新しい環境に入ったあなたへ

~「上司の評価」に怯えていませんか?~

新しい職場。右も左もわからない中で、報告書を一つ出すのにも手が震える。 「こんなレベルの低いものを出したら怒られるんじゃないか」 「『期待外れだ』と思われたらどうしよう」

相手の顔色ばかり伺って、仕事が進まない。そんな経験はありませんか?

ここでも分離します。

  • あなたの課題: 今の自分にできるベストを尽くして、期限内に仕事を仕上げること。
  • 上司の課題: その仕事に対して評価を下し、必要なら修正を命じること。

「どう思われるか(評価)」は、100%上司の課題です。あなたがどれだけ心配しても、上司の頭の中を操作することはできません。

他人の課題(評価)を勝手に背負い込んで、自分の課題(アウトプット)がおろそかになっては本末転倒です。

「評価するのは上司の仕事。私の仕事は、今の全力をぶつけることだけ!」 そう考えると、少し肩の力が抜けませんか? まな板の上の鯉になったつもりで、堂々と自分の課題に集中しましょう。

明日から使える! 3ステップのアクションプラン

理屈はわかっても、感情がついていかないこともありますよね。 そこで、明日から職場で実践できる、具体的な「心の持ち方」のアクションプランを3つ授けます。

STEP 1: 心の中で「線」を引く魔法の言葉

何かモヤッとしたとき、不安になったとき、心の中でこうつぶやいてください。

「これは、誰の課題?」

上司がイライラしている時。「これは誰の課題?」→「上司自身の感情処理の課題だ(私のせいではない)」。 部下が動かない時。「これは誰の課題?」→「彼のキャリアの課題だ」。

一瞬立ち止まり、境界線を引くイメージを持つだけで、感情の巻き込まれ事故を防げます。

STEP 2: 「I(アイ)メッセージ」で支援を表明する

課題を分離するといっても、突き放すわけではありません。リーダーであれば、こう伝えてください。

「この仕事の進め方を決めるのは君だ(分離)。でも、もし困ったことがあれば、私はいつでも相談に乗る用意があるよ(支援)。

これを「共同の課題」にするアプローチと言います。相手が助けを求めてきた時だけ、そこは二人の課題になります。土足で踏み込まず、ドアをノックされるのを待つのです。

STEP 3: コントロールできる「自分」だけに集中する

他者は変えられません。変えられるのは「自分」と「未来」だけです。

「あいつが変わらない」と嘆く時間を、「自分がどう振る舞えば、自分が納得できるか」を考える時間に変えましょう。

  • 挨拶を返さない同僚がいるなら、「挨拶をする自分」を貫く(自分の課題)。
  • 理不尽な上司がいるなら、「感情的にならず事実だけを報告する自分」を貫く(自分の課題)。

自分のハンドルを、自分で握るのです。

まとめ:軽くなった背中で、一歩前へ

課題の分離は、決して「ドライな人間」になることではありません。 むしろ、複雑に絡まった糸をほどき、お互いを一人の独立した人間として尊重するための「大人のマナー」です。

あなたが他人の荷物を下ろせば、空いたその手で、本当に大切な自分の仕事、そして本当に守りたい人を大切にすることができます。

新しい環境は、自分を変えるチャンスです。 全部背負わなくていい。 あなたは、あなたの課題を、精一杯生きればいいのです。

さあ、明日はどんな気持ちでデスクに向かいますか? 少し軽くなった心で、新しい一歩を踏み出してみましょう。


次は自分の抱えている悩みを「書き出す」ことで、さらに気持ちを軽くしてみませんか。また、上司に読まれない報告書を改善して、明日からの仕事の負荷を減らしてみましょう。興味のある方は、以下の記事もチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

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