未経験からインフラエンジニアへ!VirtualBoxで学ぶRedHat系Linux環境構築手順(Windows編)

もっち

大手SIerに18年勤務。オンプレ・クラウド計200台規模の大規模インフラ(10システム)を統括する現役のサービスマネージャーです。

システム運用・インフラ技術、マインドセット、キャリア戦略など、現場で役立つ情報を若手エンジニアへ向けて発信中。

保有資格

ITサービスマネージャー、
ネットワークスペシャリスト
情報処理安全確保支援士
AWS SAP、ITIL Foundation

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このブログでは、読者の立場により記事を4つのスキルフェーズに分けています。それぞれの自分に合ったフェーズの記事を確認してみてください。

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こんにちは、もっちです!

インフラエンジニアへのロードマップ「Step3」へようこそ!

この記事は、未経験から一歩ずつプロを目指すための【インフラエンジニア学習ロードマップ】の個別解説記事です。全体の流れを確認したい方は、まずこちらの親記事をチェックしてみてくださいね。

今回は、いよいよあなたの手元にあるWindows PCに「Linux(リナックス)」をインストールしていきます。

「環境構築って難しそう…」「プログラミングもやったことないのにできるかな…」と不安に思う必要はまったくありません!現役のプロでも、新しい環境を作るときは一つひとつ手順を確認しながら進めるものです。

この記事の通りに一歩ずつ進めば、必ずあなたのPCの中に「あなただけのLinuxの実験場」が完成します。失敗しても何度でも作り直せるので、安心して気楽に挑戦していきましょう!

目次

そもそも「仮想環境」とは?Windowsの中にLinuxを同居させる仕組み

手順に入る前に、今回作成する「仮想環境(かそうかんきょう)」の仕組みをイメージで理解しておきましょう。ここが分かると、作業の安心感がグッと増しますよ!

一言でいうと、仮想環境とは「今使っているパソコンの中にもう1台のパソコン(仮想マシン)を丸ごと作り出す」技術のことです。

インフラエンジニアの世界では、土台となるあなたのPC(Windows)を「ホストOS」、その中で居候(いそうろう)させるLinuxのことを「ゲストOS」と呼びます。

分かりやすい例え:1つの土地に建てる「シェアハウス」

イメージとしては、あなたのWindows PCという「土地」に、Linuxという新しい住人を迎えるために「シェアハウス」を建てるようなものです。

新しく入居するLinuxのために、あなたのPCの頭脳(CPU)や体力(メモリ)、物置(ハードディスク)といった限られたリソース(資源)を少しずつ「お裾分け」して同居させます。

初心者に仮想環境がおすすめな理由

「直接自分のPCにLinuxを入れたらダメなの?」と思うかもしれませんが、仮想環境には初心者にとって最大のメリットがあります。

それは、「どれだけ設定を間違えて、画面が真っ暗になって壊れても、一瞬でゴミ箱に捨てて作り直せる」ということです。あなたのWindows PC自体が壊れることは絶対にありません。

安心してガシガシいじれる「最強の実験場」を手に入れましょう!

2. なぜVirtualBoxとRocky Linux(RedHat系)を選ぶのか?

Windowsの上でLinuxを動かすための「仮想化ソフト」や「Linuxの種類」にはいくつか選択肢があります。その中で、なぜ今回この組み合わせを選んだのか、その明確な理由とインフラエンジニアとしてのキャリアにおける価値をお話しします。

① 仮想化ソフト:初心者に最適な「VirtualBox」

シェアハウスを建てるには、その管理をしてくれる「仮想化ソフト」が必要です。 今回は、世界中の初心者に愛されているオラクル社の「VirtualBox(バーチャルボックス)」を使用します。完全無料で直感的に使え、Windows ProだけでなくHomeエディションでも問題なく動くため、最初の学習に最適です。

※Windows Pro標準の「Hyper-V」や、最近人気の「WSL2」もありますが、インフラエンジニアの基礎である「OS自体のインストール手順」や「ネットワーク構築」を本質から学ぶなら、まずは独立した1台のPCとして扱えるVirtualBoxがベストです。

なお、仮想化ソフトにはどのような種類があるのか、そのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事で分かりやすく図解しています。作業の前にイメージを膨らませたい方はぜひご覧ください。

② Linux:就職・転職の面接で評価される「RedHat系(Rocky Linux)」

Linuxにはいくつかブランド(ディストリビューション)がありますが、今回は企業の大規模システムなどで圧倒的なシェアを誇る「RedHat(レッドハット)系」の「Rocky Linux(ロッキーリナックス)」を採用します。

実は、初心者向けとしてよく紹介される「Ubuntu」よりも、このRedHat系を最初から触っておく方が、インフラエンジニアの現場のリアルに直結します。

面接の場でも、「実務を見据えて、VirtualBoxでRocky Linuxを自分でインストールして学習環境を作りました」と言えることは、未経験の枠を大きく超えた強いアピールポイントになりますよ!

インターネット上のDVDデータにあたる「ISOイメージファイル」を使って進めていきましょう。

【ステップ1】VirtualBoxをWindowsにインストールする手順

まずはシェアハウスの管理人である「VirtualBox」をWindowsに迎え入れましょう。

  1. VirtualBoxの公式サイト( https://www.virtualbox.org/ )にアクセスします。
  2. 「Download VirtualBox」の大きなボタンをクリックし、「Windows hosts」用のインストーラーをダウンロードします。
  3. ダウンロードしたファイル(.exe)をダブルクリックして起動します。
  4. 基本的にはすべてデフォルトの設定のまま「Next(次へ)」や「Yes」を押して進めていけばインストールは完了です。

【ステップ2】Rocky LinuxのISOイメージファイルをダウンロードする方法

次に、Linuxの本体データ(ISOファイル)をダウンロードします。

  1. Rocky Linuxの公式サイト( https://rockylinux.org/ )にアクセスします。
  2. 「Download」ボタンを押し、最新バージョン(例:Rocky Linux 9など)の表を見ます。
  3. お使いのPCが一般的なWindowsであれば、「x86_64」という列にある「minimal(ミニマル)」または「dvd」をクリックしてダウンロードします。(今回は容量が小さく、最低限の機能が入った「minimal」がおすすめです)。

※ダウンロードには数分かかることがあるので、コーヒーでも読みながら待ちましょう。

💡 もっちのワンポイント補足
「Minimal(最小構成)のデータなのに、インストール画面はマウスが使えるきれいな画面なの?」と思うかもしれませんが、画面は分かりやすいグラフィカルな設定画面です。ここからインストールされるLinuxの中身は、余計な機能が入っていない「プロ仕様の最小構成(黒い画面)」になります。

【ステップ3】VirtualBoxでLinux用の「仮想マシン」を作成する

準備ができたら、VirtualBoxを起動して、Linuxを住ませるための「仮想マシンの器(空っぽのパソコン)」を作ります。

  1. VirtualBoxを開き、画面上部の「新規」(青い星のアイコン)をクリックします。
  2. 設定画面が出るので、以下のように入力します。
    • 名前: 好きな名前(例:RockyLinux9-Study
    • ISOイメージ: 先ほどダウンロードしたRocky LinuxのISOファイルを指定します。
  3. 「次へ」を押し、お裾分けするリソースを決めます(迷ったら以下がおすすめ)。
    • メインメモリー: 2048 MB (2GB) 程度
    • Processors(CPU): 1 または 2
  4. 「次へ」を押し、ハードディスクの容量を決めます。
    • 純仮想ディスクのサイズ: 20 GB 程度(後から変更も可能です)
  5. 最後に「完了」を押すと、画面左側にあなたが作った仮想マシンが登場します!

【ステップ4】Rocky Linuxをインストールする(つまずきポイントを解説)

いよいよ空っぽの仮想マシンに電源を入れて、Linuxのインストールを開始します。ここが一番インフラエンジニアっぽくて楽しいところです!

  1. 作った仮想マシンを選択して、画面上部の「起動」(緑の矢印アイコン)をクリックします。
  2. 黒い画面が立ち上がり、英語のメニューが出たら、キーボードの矢印キーで「Install Rocky Linux」を選んでEnterキーを押します。
  3. しばらくすると、きれいなグラフィックのインストール画面(インストーラー)が立ち上がります。

ここから、いくつかの設定をポチポチと行っていきます。

① 言語設定

左側の検索ボックスに「日本」と入力するか、リストから「日本語」を選んで「続行」を押します。

② インストールの目的先(必須)

「インストールの目的先」という項目にびっくりマーク(⚠)がついています。ここをクリックし、設定は何も変えずに左上の「完了」ボタンを押すだけでOKです(自動でディスクが割り当てられます)。

③ ★超重要★ ネットワークとホスト名

ここが初心者が一番つまずくポイントです!デフォルトではインターネットへの接続が「オフ」になっています。 「ネットワークとホスト名」をクリックし、画面右上にあるスイッチを「オン(接続済み)」に切り替えてから、左上の「完了」を押してください。これを行わないと、後からネットに繋がらなくて泣くことになります…!

④ ユーザーの作成

「ユーザーの作成」をクリックし、あなた専用のアカウントを作ります。

  • ユーザー名: 好きな名前(英小文字。例:mocchi
  • パスワード: 忘れないものを入力
  • チェックボックス: 「このユーザーを管理者にする」に必ずチェックを入れてください!

※ここで設定したユーザー名とパスワードは、ログインに必須です。必ずノートやメモ帳に控えておいてください!

⑤ インストールの開始

すべての設定が終わったら、画面右下の「インストールの開始」をクリックします。インストールには10分〜15分ほどかかります。

【ゴール】Linuxにログインして「黒い画面(プロンプト)」を確認する

インストールが完了すると、画面右下に「システムの再起動」というボタンが表示されるのでクリックします。

再起動後、再び黒い画面が表示され、以下のような文字(プロンプト)が表示されたら成功です!

Rocky Linux 9.X (Blue Onyx)
Web console: https://localhost:9090/ or https://10.0.2.15:9090/

localhost login: 

ここに、先ほど設定した「ユーザー名」を入力してEnter。 続いて「パスワード」を入力してEnterを押します。(※注意:パスワードを入力している間、画面には1文字も表示されませんが、裏でちゃんと入力されています。焦らず打ち込んでください!)

画面に以下のように表示されれば、無事にログイン完了です!

[ユーザー名@localhost ~]$ 

おめでとうございます!!! これであなたのWindows PCの中に、世界にひとつだけの「Linuxサーバー」が誕生しました!インフラエンジニアへの大きな第一歩を踏み出しましたね。

まとめと次のステップ

本当にお疲れ様でした! 環境構築はプロでも神経を使う作業ですが、無事に「黒い画面」にログインできた時の達成感は格別だったのではないでしょうか。

今回は「OSを入れてログインする」という器を作るところまでを達成しました。

次回の「Step4」では、この黒い画面に向かって、実際にLinuxを操るための「基本コマンド」をいくつか叩いていきます。自分でサーバーを動かす楽しさをさらに実感していきましょう!

ロードマップ全体の流れを復習したい、または次のステップを確認したい方は、ぜひこちらのロードマップ親記事に戻って確認してみてください。

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