【初心者向け】コマンドプロンプトでインターネットの仕組みとログを体感する完全手順

もっち

大手SIerに18年勤務。オンプレ・クラウド計200台規模の大規模インフラ(10システム)を統括する現役のサービスマネージャーです。

保有資格はITサービスマネージャー、ネットワークスペシャリスト、AWS SAPなど。

システム運用・インフラ技術、マインドセット、キャリア戦略など、現場で役立つ情報を若手エンジニアへ向けて発信中。

スキル別タグ一覧

このブログでは、読者の立場により記事を4つのスキルフェーズに分けています。それぞれの自分に合ったフェーズの記事を確認してみてください。

▼▼▼▼ まずはここからチェック! ▼▼▼▼


パソコン単体で動くOSの裏側が見えたら、次はいよいよ外の世界、私たちが毎日使っているインターネットの裏側に迫りましょう!

この記事の前編にあたる「OS体感のハンズオン」をまだ読んでいない方は、ぜひ以下の記事から読み始めてみてください。

今回は、Windowsに最初から入っている「コマンドプロンプト」や「イベントビューアー」を使い、ネットワークの仕組みや、プロのエンジニアが必ず見る「ログ」の正体を暴いていきます。

前回と同じく、設定変更などは一切しない「見るだけ」の安全な操作ですので、黒い画面を開いて、さっそくスタートしていきましょう!

この記事の想定読者

  • ネットワークやログの仕組みを基礎から学びたい未経験者
  • コマンドプロンプトや黒い画面に苦手意識がある初心者

この記事を読むことでのメリット

  • コマンドを使いネットのバケツリレーを視覚的に体感できる
  • プロの障害対応に必須な「システムログ」の感覚が身につく
  • 実体験があることで、その後の資格取得や書籍の学習が容易になる
目次

コマンドプロンプト(黒い画面)で見るネットワークの仕組みとIPアドレス確認

まずは、インターネットの世界と通信するための「黒い画面」を立ち上げ、基本ルールを確認します。

Windowsコマンドプロンプトの具体的な開き方と基本ルール

【手順】

  1. 画面の左下(または中央下部)にある、虫眼鏡のマークの「検索バー(またはスタートボタン)」をクリックします。
  2. キーボードで cmd と半角英数字で入力します。
  3. 最も一致する検索結果に「コマンドプロンプト」というアプリが表示されるので、クリックして開きます。
  4. 背景が黒く、白い文字が数行書かれた画面が立ち上がれば準備完了です!

⚠️ 黒い画面を触るときの絶対ルール コマンドを入力するときは、**「必ず半角英数字」**で入力してください。また、コマンドと送り先の間にスペースを入れる場合も「半角スペース」です。 全角の「ipconfig」や「全角スペース」が入ってしまうと、パソコンが命令を理解できずにエラーになってしまいます。キーボードの「半角/全角」キーを押して、アルファベットが直接入力できる状態になっているか必ず確認してくださいね。

以下はコマンドプロンプトの紹介記事となっています。合わせて確認してみてください。

① ipconfigコマンド:自分のPCのIPアドレス(住所)を調べる方法

ネットワークの世界で基本となるのが、機器ごとに割り当てられる「IPアドレス(住所)」です。あなたのPCが今、ネットワーク上でどんな住所を持っているのかを調べてみましょう。

【詳細手順】

  1. 立ち上げた黒い画面で、点滅しているカーソル(縦棒またはアンダーバー)の横に、半角で ipconfig と入力します。
  2. キーボードの Enter(エンター)キーをポンと押します。

【画面のどこを見ればいい?】 エンターキーを押すと、一瞬で以下のような英語と数字のリストがズラズラと表示されます。

C:\Users\YourName>ipconfig

Windows IP 構成

イーサネット アダプター イーサネット: (または Wi-Fi アダプター)
   接続固有の DNS サフィックス . . . . .:
   リンクローカル IPv6 アドレス. . . . . : fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx%xx
   IPv4 アドレス . . . . . . . . . . : 192.168.1.15
   サブネット マスク . . . . . . . . : 255.255.255.0
   デフォルト ゲートウェイ . . . . . . : 192.168.1.1

たくさんの項目が出てきて難しそうに見えますが、まずは次の2箇所だけを探して指差し確認してみてください。

  • IPv4 アドレス192.168.xx.xx のような数字の羅列。これが、今あなたのPCに割り当てられている「家の中での住所(ローカルIPアドレス)」です。
  • デフォルト ゲートウェイ:これが、あなたの家からインターネットという広大な外の世界へ飛び出すための「出口(ルーター)」の住所になります。

教科書に出てくる「IPアドレス」や「ルーター」という無機質な用語が、自分のパソコンにもちゃんと実在していることが分かりますね。

② tracertコマンド:インターネットの「バケツリレー(経路)」を可視化する

インターネットの通信は、世界中のルーターがデータを次のルーターへと手渡していく「バケツリレー」で成り立っています(これをルーティングと言います)。それを目で確認できる魔法のコマンドを使ってみましょう。

【詳細手順】

  1. 先ほどの画面の続き(一番下の行)に、半角英数字で tracert google.com と入力します。
    • 注意点tracert を打った後、キーボードのスペースキーを1回だけ叩いてから google.com と入力してください。
  2. キーボードの Enter キーを押します。

【画面のどこを見ればいい?】 コマンドを打つと、以下のように1行ずつ、ゆっくりと数字のリストが下に向かって伸びていきます。すべての足跡が出揃うまで、20秒〜30秒ほどじっくり眺めてみてください。

Plaintext

C:\Users\YourName>tracert google.com

google.com [142.250.xx.xx] へのルートをトレースしています
経由するホップ数は最大 30 です:

  1     2 ms     1 ms     1 ms  192.168.1.1
  2     5 ms     4 ms     4 ms  xxx.xxx.xxx.xxx (プロバイダの機械)
  3     8 ms     7 ms     7 ms  xxx.xxx.xxx.xxx
  ...
 10    12 ms    11 ms    11 ms  nrt12sxx-in-f14.1e100.net [142.250.xx.xx]

トレースを完了しました。

左側に並んでいる 1, 2, 3……という数字は、経由したルーターの数(関所のようなもの)です。 一番最初の 1番目には、先ほど ipconfig で確認したあなたの家のルーター(デフォルトゲートウェイ:192.168.1.1 など)が表示されているはずです。

そこを出発したデータが、プロバイダの大きな機械を通り、いくつもの中継ポイント(ルーター)を経由して、最終的にGoogleのサーバーに届くまでの「足跡」が丸見えになっています。本で「経路」という文字を100回読むよりも、このコマンドを1回叩くほうが、データの旅路をリアルに実感できるはずです。

💡 こんなエラーが出たら?レスキューコーナー もしコマンドを打って、画面に**「内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」**と表示された場合は、スペルミス(タイポ)です。

  • traceouttraceroute(LinuxやMacのコマンド)と書き間違えていませんか?
  • tracert のあとに半角スペースを入れ忘れていませんか? 落ち着いてもう一度、文字を確認して打ち直してみましょう!

2. イベントビューアーで見る「ログ」とシステム監視の仕組み

ネットワークから少し視点を変えて、インフラエンジニアの「日々の運用・管理」に欠かせない、システムの裏側(OSの日記帳)を覗いてみましょう。

Windowsイベントビューアーの具体的な開き方

【詳細手順】

  1. コマンドプロンプトは右上の「×」ボタンで閉じてしまってOKです。
  2. 再び画面下の「検索バー」をクリックします。
  3. キーボードで イベントビューアー と日本語で入力します。
  4. 候補に「イベントビューアー(アプリ)」が表示されるので、クリックして開きます。

システムログ(履歴)が保管されている場所への進み方

【手順】

  1. アプリが開くと、画面の左側にフォルダのような「ツリー構造」メニューが表示されています。
  2. その中にある「Windows ログ」という文字の左側にある「>(または小さな矢印)」マークをクリックして、メニューを展開します。
  3. 下にいくつか項目が開くので、その中にある「システム」という文字をカチッとクリックします。

【画面のどこを見ればいい?】 少し待つと、画面中央のエリアに「情報」「警告」「エラー」といったアイコンと、日付・時間が、恐ろしいほどの勢いでずらりと並びます。

これが、OSが毎日、毎秒欠かさずにつけている「システムログ(履歴)」の正体です。 「パソコンが正常に起動した」「USBを挿した」「インターネットの接続が一瞬切れた」といった出来事がすべてここに秒単位で記録されています。気になる行をダブルクリックすると、裏で何が起きていたのか、詳しい説明を読むこともできます。

⚠️ 初心者向け安心アドバイス 画面に赤文字で「エラー」と書かれているのを見て、「えっ、私のパソコン壊れてるの!?」と焦る必要はまったくありません! パソコンが完全に正常に動いていても、裏側では「一瞬だけ通信がリトライされた」「使っていない古いアプリが起動に失敗した」といった些細な出来事が日常茶飯事で起きており、OSがそれを真面目に記録しているだけです。パニックにならなくて大丈夫ですよ。

③ プロの視点:なぜインフラエンジニアは障害対応で「ログ」にこだわるのか?

実は、プロのインフラエンジニアが現場でトラブル(障害対応)に遭遇したとき、何よりも真っ先に読み解くのがこの「ログ」です。

「何かおかしなことが起きたら、まずログを見る」。 教科書の知識だけを覚えた人と違い、この「実際にログを覗いた、エラーの文字を目にした」というリアルな感覚を今のうちにななんとなく持っておくだけで、現場に入ったときの「障害への当たりをつける速さ」が劇的にアップします。

現場で障害の事象に対する理解が早いエンジニアは、例外なく、このように「実際にコンピュータのログを見たり、設定を触ったりした経験」がある人たちなのです。

まとめ:実際に手を動かした経験は、これからの学習の強力な武器になる

Windowsの標準ツールや黒い画面を使って、OSとネットワークの裏側を覗くハンズオン、本当にお疲れ様でした!

  • タスクマネージャーやリソースモニターで、OSが資源を管理する姿を見た
  • 黒い画面(CUI)で自分のPCのカルテ(systeminfo)やユーザー権限(whoami)を呼び出した
  • コマンド(tracert)を使って、インターネットの住所やデータの旅路(ルーティング)を目撃した
  • イベントビューアーで、OSがつける秘密の日記(ログ)を覗いた

これらはすべて、プロのインフラエンジニアになっても、障害調査の現場で毎日レベルで使う超重要スキルです。今のうちに触ってCUIの操作に少しでも慣れておくことで、サーバー管理などの現場でのハードルがぐっと低く感じられるようになります。

そして何より、この「実際に手を動かして、実際の感覚として体感した経験」がある人は、この後、資格の勉強や技術書で知識を身につけようとした際に、様々な技術がリアリティを持って脳内に飛び込んでくるため、学習が圧倒的にスムーズに進みます。

これで事前準備(ハンズオン)はバッチリ完了です!この強力な体験という武器を持って、次のステップに進み、今回見た裏側の動きの「答え合わせ」をしていきましょう!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

スキル別タグ一覧

このブログでは、読者の立場により記事を4つのスキルフェーズに分けています。それぞれの自分に合ったフェーズの記事を確認してみてください。

▼▼▼▼ まずはここからチェック! ▼▼▼▼

目次